術後（第1弾）～乾きとの闘い～

意識が戻る。

最初に思ったのは、息苦しい。
口のなかカラカラ。
色んな声が聞こえてくるけど、苦しい、カラカラ。

口の中すべてが渇ききり、空気を通るスペースがない。
決死の覚悟で「死ぬ」とうったえる。

え！？ 意識もどってるの？ 何？！ 死ぬって(笑)？

「クチ カラカラ シヌ」

とにかくとにかく短い単語を選び訴える。

死なない、死なない。
口乾いても、死なないよー。(笑)

（マジヤバイ マジヤバイ 空気入ってこない）

あろうことか、こんなときに鼻が詰まって、鼻呼吸も出来ない。

（水！水！ 水！ 誰か私に水をください）

しばらくして、

お水はまだ駄目だから、口のなかガーゼで拭いてみますね。

（はあー、窒息死せずにすむ。）

しかし、数秒後、

（あー、焼け石に水だった (涙)）

リクエスト試みるも

手術室でてから、また、拭いてもらってくださいねー。

余計な酸素を使ってしまった orz。
そのまま病棟へ。

病棟で待つハハに状態を聞かれるも、こちらは窒息間際。

「口乾いて息できない死にそう。」（早口）

聞き取れてない。
言い直す余分な酸素なし。
その様子に「すみませんねぇ、なんか術後でイライラしているみたいです」と看護師さんに謝るハハ。

（ちがう、ちがう、ちがう、息できなくて死にそうなの！）

（水！水！ 水！ 誰か、私に水をください）

「水！死ぬ！」

もう、決死、必要最低限。

ごめんねぇ、ドクターの許可降りるまで、飲めないのよ。

「息、死ぬ」

ここでやっと誰かに伝わったのか、水差し登場！！

うがいだけ、うがいだけ、絶対に飲んじゃだめ！！。

口に含んで吐き出す、を、何回も何回も繰り返す。

（窒息死しなくてよかった。）

そして、随分とたち、水分取得OKの指示。

ゴクゴクゴクゴクゴク…。
おかわり。
ゴクゴクゴクゴクゴク…。
おかわり。
ゴクゴクゴクゴクゴク…。
おかわり。

水差し3杯ほど飲み干し、やっと、第1の試練から開放。
この間、患部が痛いとかそういう記憶は全くなく、ひたすら、息できなくて死にそう、水を欲した記憶のみ。

怒涛の第1弾終了し、術後第2弾が始まる。